雨の日なんて大嫌いだ。




















ずきずき。
痛い。痛い。
ぎゅっと目を瞑って毛布に包まってからどれだけ時間が経ったんだろう。
わからない。
最後に見た時計は、9時をさしていたと思う。
少なくとも1時間はたってるだろう。
痛い。痛い。
頭の中はずっとこれだ。
ずきずき。
胃がギュッとする感じ。
雨の日はいつもこうなる。
だから、雨の日は大っ嫌いだ。










コンコン。
ドアをノックする音が聞こえる。
返事をするのもしんどい。
コンコン。
まだ音が聞こえる。
駄目だ。痛い。
ずきずき。
痛い。痛い。
ノックの音はまだ続く。
コンコン。










ふわふわ、と眠りから覚める。
いつの間にか眠っていたみたいだ。
あれ?
ふ、と違和感。
痛かったはずのお腹のあたり。
あたたかい。
そのあたたかいモノが行ったり来たり、お腹のあたりで動いている。
目を開けてみる。
「音羽。目、覚めたか?」
「兄ちゃん。」
そうだ。
兄ちゃんは昔からいつも俺がお腹が痛いときには、こうやって撫でてくれたんだった。
雨の日はいつも。
「大丈夫。大丈夫。」
うん。
もう大丈夫。痛くない。
「兄ちゃん、俺お腹すいた。」
「もう昼だからな。当たり前だろ。」
「なんか食べたい。」
「じゃあ、何か買いに行くか。」
「うん。」



















でも










案外雨の日も好きかもしれない。










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