|
足りない、距離 どうして、どうして。いつも頭の中で繰り返す。 見つめてくる瞳はこんなにも熱っぽいのに、言葉だってどことなく優しいのに。なぜ、 なぜ、こんなにも冷たいのだろう。なぜ、それでも俺を押し倒すのだろう。 いつものように仕事をこなして「お疲れ様です」と言って帰ろうとした。そしたらいきなり腕を伸ばされ気づいたときにはもうすでに机の上に押し倒されていた。 どうして、どうして。いつも頭の中で繰り返す。 この人のスイッチがわからない。なにをどうしたらそこに直結するのだろう。 熱くて苦しくて少し痛い口付けの中考える。俺のどこがそこに直結するのだろ。 鎖骨の窪みをねっとり、というにはあまりにも優しく何度も舐められる。動物がミルクを舐めるように、赤い舌が何度も何度も、そこだけを執拗に。 狡い、と思う。 その変わらない表情に赤い舌、乱れないくせに熱い瞳。すべてが狡い。 肩を強く押さえつけていた腕はいつの間にか俺の着物を開いていて、体に彫られている刺青にそってするすると肌を撫でていた。自分は何も変わっていないのに。 下敷きになっている頭が痛い。髪を結っている紐を自ら解く。ぱさり。赤い舌はまだ舐めている。角度を変え、強さを変え、時折吸い付いて。やはり、狡い。 ほら、あなたの耳元にある俺の心臓はこんなにも速く鼓動を刻んでいるのに。身体は震えて、動かせないというのに。気づいているのか、知らぬ素振りか。読めない、わからないその表情が狡い。だのにやっぱりその舌は熱く赤く、情欲そのもので狡いそして苦しい。 胸元に埋まっている顔を優しく包んで同じ目線に引き上げる。 口付けの間の皮膚が邪魔だ。 2005/02/20 ブリーチ(白恋) |
| 広告 | [PR]ヒートテック 花 転職支援 わけあり商品 | 無料 チャットレディ ブログ blog | |