ナニガ カワッタトイウノカ    ナニモ カワッテナイノカ




レイセイニナレナイ    バランスガクヅレル




サラケダシテシマウ        ココロ




















指を切った。
昨日の休みに家で晩飯を作っていたときだった。
油断した。
いつもは包丁で指を切るなんてへまはしないのに。




指を切るなんて大した事じゃない。
そう思っていた俺は、自分の馬鹿さ加減と注意力のなさに今更ながらに後悔した。
大したことあったのだ。
異変に気づいたのは部活がはじまって20分たったころ。
ジュースを賭けて、ダブルスの試合をしていたときだった。
指に痛みが走った。
気づかなかったことにしてそのまま続けたが、痛みは引くことはなく強くなるばかり。
ボールの威力が落ちる。
どうしたものか。
やめるべきか、いやたかが指を切っただけで―。




「すみません。体調が悪いのでこの試合は貸しにしておいてください。」




いきなりストップをかけた相方の手により、
俺はそのまま部室へ声をかけることも許されず連れて行かれた。










一言も喋らず、俺に跪いて黙々と手当てを続ける柳生。
怒っているのかどうかさえも俯いていてその表情を読むことは出来ない。




「怒っちょるのか、柳生。」
「別に、怒ってはいませんよ。ただ呆れているだけです。」




きっぱりと言い切った柳生に苦笑をもらし、自分の足から視線を柳生に向けた時。
下を見ていた柳生の目とバッチリ合った。










ソノトキ    カンジタ




アフレデル    ナニカガ      カラダノ    オクカラ










ふらつく視界。せり上がってくる嘔吐感。
気持ち悪い気持ち悪い。
パニックになる頭。




「仁王君?どうかしましたか。」
「・・・いや、なんでもない・・・・。」
「なんでもないことないでしょう。顔色が悪いですよ。」
「本当に、・・・・なにも、ない・・・・。」
「・・・仁王君。」




溜息をついた柳生が離れていった。
といっても、目を瞑っているから「感じがする」だけだが。
足音の後にロッカーを開ける音がする。
金属が錆びて軋む音。











アタマガ    ワレル










ふわり、と頭に落ちてきた柔らかい感触。
驚いて開けた目に映ったのは、いつもよりも近い位置にある柳生の顔だった。
こうしてみると整った顔だというのがよくわかる。
さらさらの髪に夕日が反射して、その眩しさに目を細めた。




「しばらくそうしていていいですよ。」




なかなか見ることが出来ない柳生の笑顔。
真っ白なタオル。
そこから香る爽やかな匂い。











静かに目を閉じた。






























アフレテクル    アフレテクル




カラダノオクカラ




キモチワルイ    セリアガッテクル




オウトカン




















+++++++++++++++++

似てないようで根本の部分は似ている二人。
変わっていくのは二人とも同じ。
それが気持ち悪いのです。
だから大体私は、はじめに抗います。












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